分解系からEP"fourpoles"をリリース

もうリリースしてから3ヶ月くらい経ってますが、
分解系というネットレーベルから"fourpoles"というコンセプトEPをリリースしました。

http://bunkai-kei.com/release/bk-k_015/



【コンセプト】

コンセプト:
「Circle of 5th(*)で十字を描き、それを方位に見立てて4つの調性を回る構造」

(*)Circle of 5th(五度圏)・・・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E5%BA%A6%E5%9C%8F

一曲目はkey:Bm
二曲目はkey:G#m (Bmの短三度上の調)
三曲目はkey:Fm (G#mの短三度上の調)
四曲目はkey:Dm (Fmの短三度上の調)
そして一曲目に戻るとkey:Bm(Dmの短三度上の調)

上記のように全て等間隔の調性構造になっており、またアルバムとして永遠にループできる構造になってます。
この調性構造をCircle of 5th上で表すと、正四角形という形になるようになってます。

この記事の初めにある、Hiroshi Satoさん(Semitransparent Design)作のジャケットもこのコンセプトに基づいて作られています。


【つくろうと思ったきっかけ】

 ネットレーベルのコンセプトアルバムって「曲集」的な作品、あるいは、
楽曲配置にコンセプトがある場合も割と「ドラマ性を想定した構造」が多くて、
どちらにしろ"ロマン派的"な物が割と大多数を占めていると思ってます。

そういうのも自分は無論大好きなんですが、しかし、
「『数・図形』とかの非ドラマ的な構造、"古典派的"なコンセプト」
に基づく作品が、もっとネットレーベルにあってもいいんじゃない?と思い、
今回のアルバムのコンセプトを考えました。

音楽としても割と「感情」「ドラマ性」といった物を出来るだけ排して、
「音風景重視」で作ったつもりです。

「コンセプトが小難しくてわからん!」って人も、
とりあえず音に浸って頂ければそれで幸いです。



【その他、与太話とか】

 最初は4曲で12調全てを回る予定だったんですが、
音楽的に面白みの無い感じになってしまったので一から作り直した事があります。
(因みにその時までに2〜3曲くらい既に出来てたけど、全部ボツに)
それに加えて、初めてアンビエントに挑戦してみたり、素材集めるためにフィールドレコーディングを始めたり、
新しいエフェクタをReasonのCombinatorで組んだりしていて、試行錯誤に随分時間が掛かったり。
ちなみに一曲目冒頭のカリコリッって感じの氷をほおばるような音とかは、
ボーコーダ−にThorのstatic noiseとフィールドレコーディングで録った水の音にDecimatorかけたのぶち込んで作ってたりします。
このEPお陰で技術力もかなり上がった気がします。


【製作環境】

AudioI/F RME Babyface
DAW Propellerhead Reason5+Record1.5
レコーダー KORG MR-2
スピーカー BEHRINGER TRUTH B2030A
ヘッドホン beyerdynamics DT880 PRO
MIDIキーボード M-AUDIO Axiom61
テレコ ヤフオクで3000円で落としたYAMAHA MT400
データノイズ  Audacity
ノイズ発生器 録音・再生機能まで完全に壊れたFocusrite Saffire LE